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シンポジウム「在日コリアンと在日チャイニーズの過去・現在・未来」が開催されました
10月6日(土)14:00~16:30、文京キャンパスC201教室において、拓殖大学海外事情研究所付属華僑研究センター主催のシンポジウム「在日コリアンと在日チャイニーズの過去・現在・未来」が澁谷司センター長と荒木和博・海外事情研究所教授の共同司会の下、開催されました。
澁谷センター長による開会の挨拶の後、鄭大均氏(首都大学東京大学院人文科学研究科教授)と野村進氏(拓殖大学国際学部教授)による基調講演が行われました。
鄭氏は、在日コリアンのアイデンティティの変容に関し、1945年から現在までを3つの時期に分け、個人・家族、団体、本国、在日論の4つの観点からそれぞれの特徴を分析し、在日コリアンの意識の変化を指摘しました。また野村氏は、「在日チャイニーズは"反日"か」というタイトルで、豊富な取材経験を通した「新しい在日チャイニーズ像」を示すとともに、中国人留学生を「知日派」にする必要性を訴えました。
続いて、呉善花氏(拓殖大学国際学部教授)、関廣佳氏(中華会館事務局長)がそれぞれの立場から両基調講演に対するコメントを述べた後、4氏によるパネル・ディスカッションが行われ、フロアーからの質問に対する回答を含め、国籍変更やアイデンティティに関する問題を中心に活発な討論がなされました。
在日コリアンと在日チャイニーズ(華僑・華人)の比較は初めての試みでしたが、約130名の参加者を迎え、今後の研究の重要性を感じさせる有意義なシンポジウムとなりました。
掲載日:2012年10月12日