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【オープンカレッジ】 理工学総合研究所主催公開講座「高分子の数理科学~身のまわりの応用と科学の接点~」が開催されました
11月30日(土)、文京キャンパスC301教室において理工学総合研究所の公開講座「高分子の数理科学~身のまわりの応用と科学の接点~」が開催されました。
講師は本学工学部の鈴木康夫教授とお茶ノ水女子大学理学部の出口哲夫教授で、プラスチックやゴムなどの高分子の物理についてのお話を頂きました。
鈴木教授の講演は物理学の基礎から始まり、化学の研究者がノーベル物理学賞を受賞し、物理の研究者がノーベル化学賞を受賞するなどのねじれ現象が起きていることに触れ、高分子とは分子がつながった複雑な構造をしているが、最近の物理学の進歩によって、その性質を明らかにできるようになってきていることをお話しされました。実際の糸紐やクリップをつなげた鎖を例に挙げ、難しい話を分かりやすく説明されました。DNAやRNA、タンパク質などの生体と深くかかわる高分子の性質も物理学によって明らかにされつつあることが分かりました。
出口教授の講演は高分子トポロジーに関するもので、ランダムな高分子を図示し、さらに高分子構造と結び目について多くの図を使って説明されました。最近の研究成果の説明では四元数と呼ばれる数学を使って高分子の性質をコンピュータで高速に解析できることを紹介されました。
本学は、地域に開かれた大学をモットーに付属研究所が中心となって、多くの方々に有益な公開講座を企画実施しています。今後のスケジュールに関しては、本学のホームページ「公開講座」https://www.takushoku-u.ac.jp/extension/をご参照下さい。
掲載日:2013年12月03日