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渡辺利夫総長が台湾奇美集団創立者・許文龍さんを答礼訪問
渡辺利夫総長は5月25‐27日台湾を訪問。本学第二代学監新渡戸稲造の胸像を本学に寄贈された奇美集団創立者・許文龍さんを26日午後、台南市の奇美博物館に訪ね、感謝状を贈呈しました。許さんは、本学草創期の卒業生の多くが関わった日本統治時代の台湾経営を高く評価し、嘉南大圳の設計者・八田與一をはじめ台湾開発に貢献した戦前の日本人を、銅像の製作を通じて顕彰してこられました。2000年の本学創立百周年の際には第三代学長後藤新平の胸像もご寄贈いただいています。
予定をオーバーして約40分に及んだ懇談では、後藤新平の業績から現代日本の政治社会情勢にまで話が及びました。「日本人は自信を持て、元気を出せ」という叱咤激励の言葉に、許さんの、日本に対する変わらぬ愛情と期待の大きさが感じられました。
「人も金も会社も残らない」と達観する許さんが、これまで手がけてきた多くの社会事業の中で、必ず後世に残ると自負される奇美博物館は、来年1月、宮殿と見紛うばかりの新館がオープンする予定です。
帰り際にバイオリンを手にした許さんは、なつかしい日本の歌を演奏。奇美のスタッフも加わった合唱がそれに続き、最後は「仰げば尊し」で見送られました。まことに心に残るおもてなしでした。
掲載日:2014年06月02日