拓殖大学関連の刊行物
『富士山の祭神論』 竹谷靱負 拓殖大学工学部教授(著)
前著『富士山の精神史-なぜ富士山を三峰に描くのか』(青山社 1997)に続き、「なぜ富士山の祭神は女神として示現するのか」を論の中軸にすえて論究する。
本書では、古伝の「富士山縁起」を精読することにより、不動明王・大日如来・天照大神・千眼(浅間)大菩薩・赫夜姫・木花開耶姫命という、富士山の祭神の系譜を確認する。 祭神が女神であるのは、大日如来が本地仏となった時点で必然的に帰結されるものであり、その根元は、富士山の守護神が不動明王になったことにある。
すべては、村山修験の不動明王への信仰に端を発する。降って、赫夜姫を富士山の祭神とする思想も、村山修験の古伝の「富士山縁起」にその起源をもつことを明らかにする。
出版社/発行
岩田書院 /2006年9月
掲載日:2006年09月01日