『時事問題学習の理論と実践－国際理解・シティズンシップを育む社会科教育』　石川一喜（拓殖大学国際開発研究所助教）他共著

本書は時事問題学習に関する授業研究書である。「社会科・論争問題としての時事問題」を扱い、社会科の学習原理を明確にし、その単元化・教材化の方略･視点について、すなわち時事問題学習の理論と実践を真正面から取り上げたのは本書が初めてである。

特色は大きく3つある。ひとつは、時事問題に関する学び方や教え方（方略）を示している点。二つ目には、社会系教科における「市民的資質育成のあり方」として読める点。三つ目は、時事問題に関する「授業実践の記録」であるという点である。

生徒はどんな話題にしろ、真剣な議論をした授業は絶対に忘れない。時事問題は、政治的リテラシーと議論という民主主義の基本を満たす授業になりうるもので、そうした授業を創造したいと願う教員には是非本書を手にとってほしい。

出版社 / 発行

福村出版／2009年1月10日

著者（執筆者）

石川一喜 （いしかわ　かずよし）
1971年岩手県生まれ。東京学芸大学院教育学研究科修士課程修了。専門は開発教育、ファシリテーション、ワークショップ。本学の「国際開発教育ファシリテーター養成コース」の企画運営に活躍

掲載日：2009年01月10日