拓殖大学関連の刊行物
『日本が拉致問題を解決できない本当の理由』 荒木和博(海外事情研究所教授) 著
拉致問題は日本にとって現在最大の安全保障上の問題である。核やミサイルは少なくとも直接の被害はもたらしていないが、拉致はまだ多数の被害者が北朝鮮に捕らわれたままであり、さらに今も北朝鮮は拉致を行っている可能性がある。直接的な被害がありながら、わが国政府はこれに有効な予防的対処をしてこなかったし、拉致されている人たちについても「帰国」を求めるだけで「救出」という意識は極めて希薄である。
朝鮮半島問題を研究する者として、また拉致被害者救出運動に携わるものとして、なぜ拉致が行われ、わが国はなぜそれを防げないのか、これからどうすべきなのかについて書いたのが本書である。運動をしながら分析をするのは、戦場で鉄砲を撃ちながら「戦争とは」という原稿を書くようなもので、試行錯誤の繰り返しである。お読みいただいた方からの反論、意見を期待している。
出版社 / 発行
草思社/ 2009年7月1日
著者
荒木 和博 (あらき かずひろ)
昭和31年東京生まれ。民社党本部勤務、現代コリア研究所研究部長等を経て現在海外事情研究所教授。特定失踪者問題調査会代表。戦略情報研究所代表。国家基本問題研究所評議員。予備一等陸曹(技能公募・朝鮮語)。著書に『内なる敵をのりこえて』『拉致 異常な国家の本質』他。
掲載日:2009年07月01日