拓殖大学関連の刊行物
『台湾経済読本』 渡辺利夫(拓殖大学学長)・朝元照雄 編
台湾は経済発展の基礎をいかにして築いたのか、という問題意識で本著書は作成された。台湾の歴史的背景、経済基礎形成としての人的資本、工業化、外国企業、財政、人口などから多面的にこの課題に取り組んだ内容である。
台湾は日本の植民地の経験を経て、第二次世界大戦後には国民党の支配下に置かれた。そうした状況から開発途上国では数少ない先進国経済へと発展した。開発途上国の典型的な発展事例を提供する。台湾の発展過程を以下の各章が分析する。また各章の執筆者を簡単に紹介する。
- 序 章
台湾小史:渡辺利夫(拓殖大学学長) - 第1章
近代化における人的資本の形成:羅 福全(台湾・東北亜学会理事長) - 第2章
経済発展段階と工業化類型:朝元照雄(九州産業大学経済学部教授) - 第3章
台湾の日系企業:劉 仁傑(台湾・東海大学教授) - 第4章
市場の中の血縁関係:李 宗榮(台湾・中央研究院社会学研究所助研究員) - 第5章
財政システム:伊東和久(県立広島大学人間文化学部教授) - 第6章
人口と労働力: 梶原弘和(拓殖大学国際学部教授)
張 維青(拓殖大学大学院国際協力学研究科博士後期課程在学) - 第7章
技術競争力:宮城和宏(沖縄国際大学経済学部教授) - 第8章
対中経済関係と今後の展望:劉 文甫(台湾研究者) - 終章
後藤新平の台湾開発:渡辺利夫(拓殖大学学長)
出版社/発行
勁草書房 / 2010年2月
著者
渡辺利夫 (わたなべ としお)
拓殖大学学長。1939年山梨県甲府市生まれ。慶応大学院博士課程修了。経済学博士。おもな著書に「成長のアジア 停滞のアジア」「神経症の時代」「種田山頭火の死生」「私のなかのアジア」などがある。
掲載日:2010年02月01日