拓殖大学関連の刊行物
『穴』 カフカ、長谷川四郎、ゴーリキイ 著/ カフカ:山下萬里(商学部教授)訳(共訳)
2010年秋に創刊され、静かに反響を呼んでいる「百年文庫」(ポプラ社)は、この100年のあいだに書かれた短編小説を、日本、世界を問わず、一文字の漢字を表題にまとめたアンソロジーのシリーズ(全100巻)。
その11巻『 穴 』には、カフカ、長谷川四郎、ゴーリキイの計3作品が収められている。巻頭のフランツ・カフカ「断食芸人」(1922年)は、作者生前に発表された数少ない小説の一つで、<カフカは難しい>という先入観を拭い去ってくれる名作。大きな活字でゆったり組まれたこの文庫に、まことにふさわしい。
翻訳者としては、登場人物たちのユーモラスな身振りがよく読みとれるようにと、心がけたつもりである。
出版社 / 発行
ポプラ社/2010年10月12日
訳者紹介
山下 萬里(やました・ばんり)
本学商学部教授。ドイツ語等担当。ドイツ・オーストリア文学、比較文学専攻。主な共著に、『世界の博物館』(丸善ライブラリー)、『「舞姫」-エリス、ユダヤ人論』(至文堂)、主な共訳書に、アルフレート・A・ヘスラー『ミグロの冒険』(岩波書店)、カフカ『変身・断食芸人』(岩波文庫)など。
掲載日:2010年10月12日