拓殖大学関連の刊行物
『コミュニティ幻想を超えて -「善き居場所」の創造-』 眞鍋 貞樹(大学院 地方政治行政研究科教授)著
近代化と個人主義化の進展によって、家族、学校・職場、地域社会などのコミュニティは崩壊し、人々を結び付けていた絆は分断されてしまっている。
そのため、ホームレスや失踪あるいは自殺の増加が社会問題となっている。さらには、家族や地域社会といったコミュニティなどをあてにせず、一人で暮らしていくことが良いとばかりに、「おひとり様」という言葉が一世風靡する時代である。
そもそも、コミュニティは幻想の産物にすぎないという議論がある。そして、古臭いコミュニティは人々を縛りあげるという議論もある。しかし、どのような社会でも、人は一人で生きていくことはできない。人はコミュニティの中でしか生きられないのである。
本書は、どうすればコミュニティを再構築することができ、そこに「善き居場所」を見つけ、安心して生活できるようになるのか、その方策を探ったものである。
出版社 / 発行
拓殖大学研究叢書 /2011年2月25日
著者紹介
眞鍋 貞樹(まなべ・さだき)
1956年広島生まれ。早稲田大学法学部卒業。中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了。博士(総合政策)。1981年9月~1990年12月民社党本部政策審議会、1991年4月~2003年4月東京都小平市議会議員、2005年4月~2010年3月東洋英和女学院大学非常勤講師。2009年4月に拓殖大学大学院地方政治行政研究科教授に着任。近著に「安心・安全の今-現代社会を問う」(編著/北星堂書店/2009)、「NPOチャレンジ」(一藝社/2009)、「民力が担う自由な社会」(共編著/本の風景社/2007)など。
掲載日:2011年02月25日