拓殖大学関連の刊行物
『交通経済ハンドブック』 芦田 誠 (商学部教授) 共著
戦局が悪化し太平洋戦争に突入した1941年(昭和16年)12月8日に創立された東亜交通学会(現「日本交通学会」)が2011年に創立70周年を迎えた。この記念事業の一環として2009年から同学会で取り組んできたのが「交通経済ハンドブック」の刊行である。この出版は研究成果の社会還元を図り、学会の社会的責任の一端を果たすために企画されたものである。
本書は139人の学会会員による共著であり、内容的には「交通の機能」から「安全・防災対策」に至るまで交通経済に関する大部分の分野を網羅している。単なる事項解説の辞書ではなく、グローバル化、規制緩和、情報化、環境対応、安全・防災対策などを軸として現れた交通事象を理解するために不可欠な課題の解明とその精緻な分析方法についても論及している。このうち芦田誠は、交通事業の企業形態を担当し、企業形態の種類と特徴、発展経過、新動向などについて論述した。
交通経済を総合的に編集した本としては、1971年に運輸調査局(現「運輸政策研究機構」)から「交通経済用語新辞典」が出版されているが、それ以来40年振りに内容を一新し刊行したことになる。前書は数十年間交通研究者にとってバイブル的な本になったが、今回の著書も未来永劫とまではいかないまでも長い間机の上に置かれ利用される本になってほしいと願っています。
出版社 / 発行
白桃書房/ 2011年10月
著者
芦田 誠(あしだ まこと)
京都府福知山市出身。拓殖大学大学院商学研究科博士後期課程終了
米国・州立カリフォルニア大学バークレー交通研究所客員研究員を経て現在に至る。交通論、国際物流論が専門。
掲載日:2011年10月01日