拓殖大学関連の刊行物
『オーストラリア建国物語』 リチャード・エバンズ/アレックス・ウエスト著 内藤嘉昭(国際学部教授)訳
本書では19世紀末から20世紀初頭にかけての、オーストラリア建国期の様子が描かれている。特に三つのインフラを取り上げ、それにまつわる人間模様を中心に、図版を多用しつつ、物語風に歴史を展開させているのが特徴である。その三つとは、シドニーハーバーブリッジ、上水用パイプライン、そして電信線の敷設、である。オーストラリアは、宗主国のイギリス本土より遠く離れた南半球にあることから、様々な苦労を強いられた歴史をもつ。そして、この三つのインフラが、それぞれイギリスとの関係の中でつくられ、建国期の国家発展の基盤として位置づけられるようになっていくのである。なお、本書の邦訳はオーストラリア研究に寄与したとして、オーストラリア政府・豪日交流基金より、2010年度「サー・ニール・カリー奨学金」を受賞している。
出版社 / 発行
明石書店/ 2011年11月30日
訳者
内藤 嘉昭(ないとう よしあき)
1999年桜美林大学大学院国際学研究科博士課程単位取得満期退学(学術博士)。2008年拓殖大学国際学部教授。主な著書に『観光と現代』(近代文芸社)、『観光とアジア』(学文社)、『富士北麓観光開発史研究』(学文社)など。
掲載日:2011年11月30日