拓殖大学関連の刊行物
『中国バブル経済のからくり』 藤村幸義(国際学部教授) 著
中国はバブル経済なのだろうか。そしていつの日かバブル経済は崩壊するのだろうか。その答えを知るには、2008年9月に発生した世界的金融危機のあとに、中国で一体何が起こったのか、遡って追及してみなければならない
中国政府は危機発生と同時に4兆元の財政資金投入を発表し、世界を驚かせた。それだけではない。ありとあらゆるルートから市場に大量な資金が供給されていった。その規模がどのくらいだったか。筆者が試算をしてみると、約40兆元という途方もない資金量だったことが判明した。いったいどこからそれだけの資金が湧き出てきて、どこに使われたのか。結果的にどのような形でバブル経済が出現したのか。本書では、その「からくり」の解明を試みるとともに、バブルを鎮火させるにはどうすればよいか、具体的な対策を提示している。
出版社 / 発行
勁草書房 / 2012年4月20日
著者紹介
藤村 幸義(ふじむら・たかよし)
1944年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。1967年日本経済新聞社入社後、北京特派員、北京支局長、論説委員を経て、2001年4月より本学へ。中国の市場経済を柱とした改革・開放政策の過程と課題について一貫して追及してきた。著書に『老いはじめた中国』(アスキー新書)など。
掲載日:2012年04月26日