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インドで活躍する卒業生たち(5)
日本とインド双方の経済活性化に関わりたい
古屋 礼子さん(国際開発学部アジア太平洋学科 2009年卒)
私は高校時代に1年間、インド西部のグジャラート州でホームステイをし、インドの生活や文化を体験する機会に恵まれました。
3つのファミリーにお世話になったため、同じインド人でも、出身や地域や宗教によって言葉や生活様式まで異なることを知り、その多様性に強く惹かれました。
もっとインドについて知りたい、ホストファミリーやお世話になった人たちとわかりあえるようになりたい、という思いから、拓殖大学の国際開発学部(現・国際学部)に入学し、第二外国語としてヒンディー語を学びました。在学中には、大学の「個人研修奨学金」制度を活用し、友人と計画して夏休みの6週間、インドを再訪することができました。
まず語学研修を受け、さらにインドの地域を比較する研究テーマのもと、かつてホームステイしたグジャラート州と、インド東部の西ベンガル州を訪れました。
この短期留学や学部での学びを通じて、インドへの関心がますます高まり、日本とインド双方の経済活性化に関わる仕事を志望するようになりました。そして卒業後、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)に就職し、現在は、若いうちに海外の現場を経験したいと希望して、ジェトロのニューデリー事務所で業務研修中です。
こちらでの業務や生活を通じ、現地の言葉を知っていることによってインド人の世界に一歩踏み込むことができる「強み」を実感しています。ビジネスの世界は基本的に英語ですが、ヒンディー語を勉強したということがインドの文化を尊重する姿勢と受け取ってもらえることが多く、人々との関係構築に大変役立っています。
インドの社会では特に、ビジネスライクなだけではない人間関係が重視される傾向があると感じます。ヒンディー語が話せることでインドの企業や政府の方にすぐに覚えていただけたり、英語のミーティングでは聞くことのできなかった情報を得られることも多々あります。相手の言葉を知っているということは、相手の文化をも知っているということですから、相手との距離を近いものにしてくれるのです。
また、毎日の移動や買い物、様々な場面でのコミュニケーションなど、日常の生活においてもヒンディー語が重要になります。英語を解する人々も多い半面、やはり現地の言葉を知っているお陰でうまく立ち回れる場面もしばしばです。
人口12億人の巨大市場として、今後もますます注目を集めるインド。日本ではなかなか学ぶ場のない公用語のヒンディー語を、是非、拓殖大学で学んでみてください。
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掲載日:2012年11月16日